【読書】失敗の本質

日本軍の失敗の本質


組織として日本軍が、環境の変化に合わせて自らの戦略や組織を主体的に変革することができなかったということに他ならない。


なぜ変革出来なかったか?


過去の成功への「過剰適応」

過剰適応は、適応能力を締め出す。
過去の成功体験が上部構造に固定化し、学習棄却が出来なかった。 進化・自己革新が出来る組織ではなかった。


自己革新組織とは?


環境に対して自らの目標と構造を主体的に変えることができる組織

組織が継続的に環境に適応していくためには、組織は主体的にその戦略・組織を環境の変化に適合するように変化させなければならない。このようなことができる、つまり主体的に進化する能力のある組織が自己革新組織である。

組織が継続的に環境に適応していくためには、組織は主体的にその戦略・組織を革新していかなければならない。このような自己革新組織の本質は、自己と世界に関する新たな枠組みを作り出すこと、すなわち概念の創造にある。しかしながら、既成の秩序を自ら解体したり既成の枠組みを組み換えたりして、新たな概念を創り出すことは、われわれの最も苦手とするところであった。


自己革新能力のある組織の条件


1. 不均衡の創造

適応力のある組織は、環境を利用して、たえず組織内に変異、緊張、危機感を発生させている。

2. 自律性の確保

自律性のある柔構造組織の特色

  • 各々の組織単位が自律性を持ち、自らの環境を細かく見て適応する。そのため、小さな環境の変化に敏感に適応することができる。全体として環境に敏感なシステムになる。
  • 各組織単位は自律的に環境に適応していくので、適応の仕方に異質性、独自性を確保でき、どこかに創造的な解を生み出す可能性を持っている。
  • 組織単位間の相互の影響度が軽く自由度が高いので、予期しない環境変化に対する脆弱性が小さい。

3. 創造的破壊による突出

組織はがたえず内部でゆらぎ続け、ゆらぎが、内部で増幅され一定のクリティカルポイントを越えれば、システムは不安定領域を超えて新しい構造へ飛躍する。
自己革新組織は、不断に現状の創造的破壊を行い、本質的にシステムをその物理的・精神的境界を越えたところに到達させる原理を含んでいる。

4.異端・偶然との共存

革新は、異質な人、情報、偶然を取り込むところに始まる。
※日本軍の戦闘におけるコンティンジェンシープランが無かったことは、偶然に対処するという発想が希薄であったことを示している

5.知識の淘汰と蓄積

  • 組織が進化するためには、新しい情報を知識に組織化しなければならない。つまり、進化する組織は学習する組織でなければならない。組織は環境との相互作用を通じて、生存に必要な知識を選択淘汰し、蓄積する。
  • 失敗したの蓄積・伝播を組織的に行うリーダーシップ、システムが必要。
  • 戦略的思考は、日々のオープンな議論や体験のなかで蓄積されるものである。

6.統合的価値の共有

  • 自己革新組織は、組織内の構成要素の自律性を高めるとともに、全体組織がいかなる方向に進むべきかを全員に理解させなければならない。組織構成員の間で基本的な価値が共有され、信頼関係が確立されている場合には、見解の差異やコンフリクトがあってもそれらを肯定的に受容し、学習や自己否定を通してより高いレベルでの統合が可能となる。


どう活かすか?


どうやって日常の習慣に取り入れて、自己革新力を付けるか?

新しい情報を取り入れる

  • 本から学ぶ
  • 会社で普段話さない人と話してみる
  • 新しいことにチャレンジ

知った情報を整理して蓄積する

  • 文言化
  • 図解化
    して、目に見える形にして残す。

蓄積した知恵を元に、自律的に不均衡をつくり、創造的破壊をする

意識して、組織・チーム内で不均衡をつくる。


参考


失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)